いつもお世話になります。ドラえもん社労士でBSC戦略コンサルタントの光吉です。
いま、「ウェルビーイング」という考え方が注目されていますが、皆さんは「ウェルビーイング」という言葉をご存じでしょうか。
身体的、精神的、社会的に良好な状態、満たされた状態、つまり、心身の健康だけでなく、心の豊かな状態である幸福と、社会の良好な状態をつくる福祉を合わせた、心と体と社会のよい状態が「ウェルビーイング」です。
「楽しい」「うれしい」などの幸せの感情のほかに、やる気、思いやり、チャレンジ精神、理念や夢に賛同する心など、やりがいやつながり、利他性などにも関係する状態を、「ウェルビーイング」と表現しています。
なぜいま「ウェルビーイング」が注目されているのかというと、学問的理由と社会的理由が挙げられます。
学問的理由はというと、「ウェルビーイング」についての研究が盛んに行われるようになり、多くのことがわかってきて社会に知られるようになったからです。その知られるようになった内容は、「ウェルビーイング」である主観的幸福度の高い人はそうでない人に比べて創造性は3倍、生産性は31%、売上は37%高い傾向にあり、職場において良好な人間関係を構築しており、転職率・離職率・欠勤率はいずれも低く、寿命が7年から10年長くしかも健康であることなどです。
社会的理由はというと、時代の変化とともに、カネ・モノ・地位などの他人と比べられる財である喜びが長続きしない「地位財」から、幸せや健康などの他人と比べるものではなく自分のなかで昇華させる財である喜びが長続きする「非地位財」へと価値観が移ってきたからです。つまり、モノの豊かさから心の豊かさへと時代の要請が変化してきました。
ここで、究極の質問をさせていただきます。
質問はこうです。「あなたは次の@、Aどちらの考えを支持しますか」。
@ 会社の経営で一番大事なことは、社員全員を幸せにすることである。
A 会社の経営で一番大事なことは、会社の利益を確保することである。
いかがでしょうか。
「会社の利益を確保すること、『お金を儲けること』は経営の手段であり、『社員の幸せ』はあくまでその結果にすぎない。原因となる手段があって初めて、求める結果が得られるのだから、経営がまず重視すべきはAの『利益の確保』に決まっている」というご意見ではないでしょうか。しかし、@の「社員全員を幸せにすること」を経営理念に掲げてAの「会社の利益を確保すること」をとてつもない次元で実現した会社があります。それは、昨年亡くなられました稲盛和夫氏が創業者である京セラです。
幸福な状態で働く社員は会社に何をもたらすか、「働く=楽しい、幸せ」と社員が素直に思えるような働き方が会社に何をもたらすか。
仕事をすることに生きがいを感じる、社員が幸せに健やかに働き続けられる「ウェルビーイング」な職場環境を作ることが、いかに会社の利益を確保し成長し続ける継続企業になることにつながるのか。
先々週、顧問先の高卒女子社員8名の新入社員研修に講師をさせて頂きました。6日間にわたる新入社員研修のうち3日目の休憩時間を入れた私の4時間の研修のタイトルは『Well-being 健やかに働き続けるワークショップ研修』でした。1時間の「ウェルビーング」についての私の講義のあと、インタビューとグループミーティング、発表会からなる、高校時代の体験から「はたらく」を考える、ウェルビーイングな働き方・スキルやキャリア・人生について考えるという内容のワークショップ研修を行いました。「はたらく」というステージで力を発揮するであろうと思える高校時代のウェルビーイングな部活動などの体験や考え方を熱く語り合いワークショップを行う新入社員の姿に、講師として良い意味での驚きとうれしい効果を感じました。
私の仕事は、仕事をすることに生きがいを感じる、社員が幸せに健やかに働き続けられる「ウエルビーング」な職場環境を作ることに貢献し、会社の利益を確保し成長し続ける継続企業になることに貢献することです。
三方よし(社員満足⇒顧客満足⇒会社満足)の人的資本と生産性を最大化にする当事務所の経営労務コンサルティングにご興味がある会社様および経営者様は是非にご連絡ください。以上の当事務所の経営労務支援の内容やBSC戦略労務や人的資本経営等の記事については、当事務所のホームページおよびメルマガにてこれから随時掲載させていただきます。